最終確認: 2026/9/29

結論として、台風対策は「風」と「雨」を分けて考えます。 風は進行方向の右側で特に強くなり、雨は台風の目の周りと外側の降雨帯で強くなります。地震と違い、台風は数日前から進路予報が出るため、備えを完了させる時間を作れることが特徴です。

先に決めること:屋外の物を片付ける・固定するタイミング、雨戸やシャッターを閉めるタイミング、外出を控える判断の基準です。台風接近後に屋外作業を始めるのは危険です。

台風の強さ・大きさ(気象庁の分類)

気象庁は、最大風速をもとに台風の「強さ」を、強風域(風速15m/s以上の範囲)の半径をもとに「大きさ」を次のように区分しています。

強さ 最大風速
強い 33m/s以上〜44m/s未満
非常に強い 44m/s以上〜54m/s未満
猛烈な 54m/s以上

さらに、風速25m/s以上の風が吹いているか吹く可能性のある範囲を「暴風域」と呼びます。台風情報でこの円内に入ると、暴風がいつ吹いてもおかしくない状態です。

風の特徴と備え

気象庁の解説によると、台風は進行方向に向かって右側の半円で、台風自身の風と周りの風が同じ方向に重なるため、左側より風が強くなります。

台風の中心(目)に入ると風が急に弱まりますが、これは「つかの間の平穏」であり、目が通過した後は反対方向からの強い風(吹き返し)が吹きます。台風が去ったと判断して屋外に出るのは危険です。

風は地形や建物の影響も受けます。岬、谷筋、山の尾根、ビルの周辺(ビル風)、橋の上やトンネルの出口などでは、局地的に風が強まることがあります。

屋外での作業は早めに終える

気象庁がまとめた過去の災害例では、台風接近時に屋根に上っていて風で飛ばされて転落したり、飛んできた瓦が当たったりするなど、屋外での作業中に亡くなった人が多いと指摘されています。台風への備えを早めに完了させ、強風時には屋外に出ないことが被害を防ぐ鍵になります。

  • 屋根、アンテナ、雨どいの点検・補修は、台風が接近する前に済ませる
  • 物干し、プランター、自転車など飛ばされやすい物は、室内へ入れるか固定する
  • 雨戸・シャッターがあれば閉める
  • 強風域に入った後は、屋外での作業や見回りをしない

停電への備え(ライト、ラジオ、モバイルバッテリー)は停電対策の記事で確認できます。

雨の特徴と備え

気象庁の解説によると、台風の目のまわりを取り巻く積乱雲では猛烈な暴風雨となり、そのすぐ外側でも激しい雨が降り続きます。さらに外側200〜600kmには帯状の降雨帯があり、断続的に激しい雨が降ることがあります。

台風が前線と重なると、暖かく湿った空気が前線の活動を活発化させ、記録的な大雨になることがあります。過去に大きな被害を出した台風の多くは、この前線の影響が加わっていました。

浸水を防ぐ家庭の対策、車が冠水した時の対応、外出中の判断基準は、水害対策の記事にまとめています。台風による雨の対策は、この記事の内容がそのまま当てはまります。

進路予報の見方(備える時間を作る)

気象庁は、台風の現在位置と5日先までの進路予報を「台風経路図」として発表しています。

  • 予報円: 台風の中心が到達すると予想される範囲で、その時刻に円内へ中心が入る確率は70%です。台風の大きさを表すものではありません
  • 暴風域に入る確率: 5日先まで6時間ごとに発表されます。数値の大小だけでなく、確率が急に高くなる・低くなる時間帯(ピークの時間帯)に注目します
  • 台風が離れている時点では確率が低くても、接近するにつれて高くなることがあるため、常に最新の予報を確認します

これらは気象庁ホームページの「台風情報」で確認できます。

備えるタイミング(当サイトの整理)

進路予報が出てから接近までの期間を使い、次の順で備えを進める方法です。これは当サイト独自の整理であり、必ずこの順序で被害を防げるという保証ではありません。

  1. 進路予報・暴風域に入る確率を確認し、影響がありそうか把握する
  2. 屋外の物を片付ける・固定する、屋根や雨戸の点検をする
  3. 水・食料・携帯トイレなど自宅の備蓄を確認する(チェックはこちら)
  4. 暴風域に入る前に、外出や屋外作業を終える
  5. 強風域・暴風域に入った後は、屋内で過ごし、屋外に出ない

チェックする

水害対策チェックで、家・車・外出中の準備状況を確認する

よくある質問

台風の目に入ったら安全ですか?

いいえ。目に入ると一時的に風が弱まりますが、これは「つかの間の平穏」です。目が通過した後は反対方向からの強い風(吹き返し)が吹くため、屋外に出ないでください。

強い台風と大型の台風は同じ意味ですか?

異なります。「強さ」は最大風速による区分(強い・非常に強い・猛烈な)、「大きさ」は強風域の半径による区分(大型・超大型)です。気象庁は両方を組み合わせて「大型で強い台風」のように発表します。

雨の対策は水害対策の記事と何が違いますか?

台風は風と雨の両方をもたらす災害です。雨による浸水・車・外出中の対策は水害対策の記事の内容がそのまま当てはまります。このページでは、台風特有の風の特徴と、進路予報を使って備える時間を作る方法を扱っています。