最終確認: 2026/9/13
避難所へ行く場合は、自宅の備蓄をすべて持ち出すのではありません。命を守る避難を優先し、すぐ必要なもの、個人に合わせたもの、代わりの利きにくいものを、自分で運べる範囲にまとめます。
また、「避難」は必ず指定避難所で過ごすことではありません。自宅が安全な場合の在宅避難、安全な親戚・知人宅なども含め、災害の種類と自宅の危険に合わせて避難先を決めます。
まず知っておくこと
避難場所と避難所は役割が違う
- 指定緊急避難場所: 洪水、津波、土砂災害、大規模火災などの危険から、命を守るため緊急的に逃げる場所です。対応する災害の種類を確認します。
- 指定避難所: 危険がなくなるまで、または自宅へ戻れない人が一定期間滞在する施設です。
同じ学校や公民館が両方を兼ねることもありますが、名前だけで判断せず、自治体のハザードマップや防災情報で確認してください。
避難所の備蓄や環境は同じではない
受け入れ対象、開設状況、備蓄、充電、入浴、ペットの扱いなどは、自治体や施設、被害状況で異なります。「避難所に行けばすべてそろう」とは考えず、持病の薬や眼鏡など、自分に必要なものは事前にまとめます。
公的情報・避難先を確認する
避難所の名前を覚えるだけでなく、次を事前に調べます。
- 自宅と生活圏で想定される災害
- 災害別の指定緊急避難場所
- 滞在できる指定避難所と、実際の開設情報
- 避難経路の浸水、土砂災害、ブロック塀などの危険
- 夜間・悪天候時に利用できる別の経路
- 家族が別々の場所にいるときの連絡方法と集合方針
- ペットの同行避難と避難所内の飼養ルール
- 介助、医療、電源など配慮が必要な場合の相談先と避難方法
ハザードマップに載っていても、その施設が必ず開いているとは限りません。災害時は自治体の開設情報と避難情報を確認します。
検索結果やSNSの情報だけで決めず、自治体・内閣府・気象庁など公的機関が発信した情報か、更新日と対象地域が合っているかを確認してください。このガイドで参照した公的出典は、ページ下部にまとめています。
避難所に持っていくもの
持ち出し袋は両手が使えるものを基本にし、実際に背負って歩ける重さか確かめます。大雨や津波など危険が迫っているときは、荷物を集めるために避難を遅らせないでください。
すぐ使うもの
- スマートフォン、充電ケーブル、モバイルバッテリー
- ライト、予備電池、ラジオなどの情報収集手段
- 飲料水と、加熱せず食べられる食品
- 携帯トイレ、トイレットペーパー、防臭用の袋
- マスク、ウェットティッシュ、手指衛生用品
- タオル、着替え、下着、防寒具または暑さ対策品
- 雨具、手袋、安全に歩ける靴
代わりの利きにくいもの
- 処方薬・常備薬、お薬手帳の情報
- 眼鏡、コンタクト用品、補聴器と予備電池、入れ歯用品
- 身分証明書・健康保険情報の控え、少額の現金
- 緊急連絡先、持病、アレルギー、必要な介助を書いたメモ
- 生理用品、おむつ、ストーマ用品など日常的に必要な衛生用品
避難生活の負担を減らすもの
- 室内履き、レジャーシート、携帯マットなど床の冷え・硬さ対策
- アイマスク、耳栓
- ポリ袋、ラップ、紙皿、筆記用具
- 歯ブラシ、液体歯磨きなどの口腔ケア用品
この三つの分け方と優先順位は、公的な一律基準ではなく、家庭で整理しやすくするための当サイト独自の分類です。
家族に合わせて追加する
- 乳幼児: 液体ミルクや食べ慣れた離乳食、哺乳用品、おむつ、おしりふき、母子健康手帳の情報
- 高齢者・介護: 食べやすい食品、大人用おむつ、杖や車いす、補聴器、介助方法のメモ
- 食物アレルギー: 本人が食べられる食品、アレルギーを伝えるカード、誤食を防ぐ袋や記名
- 継続的な薬・医療機器: 薬、薬剤情報、医療者の連絡先、必要な電源と機器の操作メモ
- ペット: フード、水、薬、キャリー、リード、排泄用品、飼い主とペットの情報
一般的な持ち出し袋のセットでは、本人固有の薬、食品、介助用品、ペット用品まではそろいません。普段使っているものから、無いと健康や避難に直接困るものを優先します。
避難所生活で知っておくこと
- 受付方法、ゴミ、消灯、食料・物資配布など、その避難所のルールを確認する
- 配慮や支援が必要なことは、受付や運営者へ早めに伝える
- 体調不良、けが、薬の不足がある場合は、我慢せず救護・医療の相談先を確認する
- トイレは使用可否と方法を確認し、施設の指示に従う
- 貴重品と個人情報は自分で管理し、スマートフォンの画面表示にも注意する
- 充電、火気、ペットの飼養は、避難所ごとのルールを優先する
- 在宅避難や車中泊でも支援情報が必要な場合は、自治体が案内する連絡・登録方法を確認する
事前の最終チェック
- 災害別の避難場所と、滞在できる避難所を分けて確認した
- 開設情報をどこで見るか決めた
- 参照する情報が公的機関のものか、発信元・更新日・対象地域を確認した
- 安全な避難経路を、昼と夜の両方でイメージした
- 持ち出し袋を、家族の誰でも取れる場所に置いた
- 袋を実際に背負い、両手を空けて歩けるか試した
- 薬、眼鏡、アレルギー対応食品など、代替しにくいものを入れた
- 家族の連絡方法と合流方針を決めた
よくある質問
避難情報が出たら、全員が避難所へ行きますか?
いいえ。避難は危険を避けることであり、安全な親戚・知人宅や、自宅の安全を確保できる場合の在宅避難も選択肢です。ただし、危険な場所にいる場合は避難をためらわず、自治体の情報と現地の状況に合わせて行動します。
持ち出し品は何日分必要ですか?
自宅備蓄には最低3日分、できれば1週間分の案内がありますが、持ち出し袋へ同じ量を入れるとは限りません。避難の速さを妨げないことと、個人に必要なものを運べることを優先し、自治体の持ち出し品案内も確認してください。
ペットと一緒に避難所で過ごせますか?
同行避難と、同じ居住スペースで過ごすことは同じではありません。受け入れ方法と飼養場所は自治体・避難所で異なるため、事前にルールと代替先を確認します。